有効求人倍率や売り手市場、内定率が内定しやすさに関係ない理由

今年は売り手市場だとか、有効求人倍率がいくつだとか、内定率がどうとか、就活生を翻弄する指標があまりに多すぎます。

この記事では、有効求人倍率や売り手市場、内定率といった指標は内定を取れるかどうかに関係無い理由ついて書きたいと思います。

まずはそれぞれの意味をおさらいしておきましょ。

各指標の意味

有効求人倍率の意味

非常に簡単に、わかりやすくいうと、次の式で表せます。

有効求人倍率 = 企業の求人数 ÷ 求職者数 × 100

厳密に言うとこちら↓

求人倍率(きゅうじんばいりつ)とは、経済指標のひとつ。求職者(仕事を探している人)1人あたり何件の求人があるかを示すもので、受験でいう競争率を逆数にした数値ともいえる。

たとえば、求人倍率が 1.0 より高ければ、「仕事を探している人」の数よりも「企業が求める人数」のほうが多いということであり、「競争率が 1.0 を下回る」とも言い換えられる。

一般に求人倍率が高い( = 競争率が 1.0 を下回る)社会は、企業がより多くの労働者を求めており、つまりそれだけ経済に活気があると考えられる。

出典:wikipedia

就職率(内定率)の意味

これはわかりやすいですね、就活生のうちどれだけ内定が出たか(就職が決定したか)という指標です。

一応計算式を↓

計算式 就職決定者数÷就職希望者数就職を希望している人のうち、どれだけの人数が就職したか(または、内定をもらえたか)という割合。

出典:wikipedia

売り手市場の意味

簡単に言うと、就活生よりも企業の求人数の方が多い(だから就活生の追い風)という状況です。

詳しくはこちら↓

市場の需給関係において、需要のほうが供給よりも多いため、売り手(供給側)に有利な場合を売り手市場seller’s marketといい、その反対の状態を買い手市場buyer’s marketという。

出典:wikipedia

これらの指標が新卒就活にとって無意味な理由

ところで、内定の出やすさには、多くの要素が絡んできます。

上記の指標は次の要素を加味できていないので、新卒枠で就職を狙う学生が当てにしても意味がないのです。

その一例を見ていきましょう。

就活生の質のブレ

就活生の質を考慮に入れなければ、数だけでは内定の難易度は測れません。競うライバル達ができるやつなのかどうかで内定の取りやすさが変わるからです。

例えば、近年のITの発達によって、もし新卒で就職せずに起業する優秀な学生が増えているとしたら、彼らがエントリーしない分ライバルの質は低下し、内定は取りやすくなるわけですが、上記の指標はこういった要素を加味できていません。

志望企業の採用方針(採用担当者の好み)

どういうタイプの学生が内定を取りやすいかは、企業ごとの、また年度ごとの採用方針、あるいはその年の採用担当者や面接官によって異なります。

仮に同じ採用方針だったとしても、それを咀嚼(そしゃく)して、具体的な人物像に落とすのは採用担当者だったりそのた採用に携わる社員であり、就活生のどこにそのポイントを見出すかも人によって違うのです。

確かに普遍的に評価される要素(清潔感やハキハキ度など)は間違いなくありますが、お見合いと言われるほど相性が大事な就活では、同じ学生が同じ企業を受けたとしても「去年より今年の方が内定が出やすい」という事は起こり得るのです。当然、これも上記の指標には加味されていません。

求人の質

世の中に存在する企業は常に変わっています。少し極端な例ですが、例えば30年前と現在とでは就活生を取り巻く事情は大きく異なります。求人倍率が同じだったとしても、その求人の質が著しく低ければ、実質的な求人倍率はもっと低いのです。

30年前の求人の質

アメリカの庇護のもと経済成長を続けていた時代で、バブルが弾ける前の好景気。国内には儲かっている企業ばかりで、雇用条件の良い求人が多かったはずです。その証拠に今とは比べ物にならないほどの売り手市場だったらしく、企業は学生を囲い込むために、内定者を旅行や高級店に連れて行って接待していたのだとか(そこまでしないと学生が確保できない、学生が企業を選ぶ時代だった)。

現在の求人の質

過度なグローバル化と規制改革のオンパレード、さらにはデフレ続きで企業間の競争が激化する一途の現在。企業は基本的には経営環境が厳しいほど採用を絞りますし、給料を下げます。その結果、ワタミや松屋などの低賃金雇用の企業がコスト競争に勝利して生き残り、そういう企業は消費者目線では良くても、労働者目線では厳しいものです。

そもそも新卒採用者を含んでいない

「有効求人倍率が上がったから就活生に追い風だ!」とかいうニュースをよく見るんですが、厚生労働相が発表しているこの指標、よく見てみると新規学卒者(新卒の学生)を対象外としています(リクルートワークス研究所が公表している「大学卒業者の求人倍率」は新卒を対象としているようですが、報道で使用されるのは前者の指標が多いように感じます)。

もっと言うと、「厚労省の有効求人倍率」は、「公共職業安定所で扱った月間有効求人数を月間有効求職者数で割ったもの」(Wikipediaより)なので、ハローワークにある求人とハローワークに来た求職者の数で出した数字に過ぎないのです。新卒の学生は基本的にはハローワークを通さずに就活します(その結果内定が出なければハローワークを使うケースもあります)。こんな指標を使って新卒就活を占うなんて馬鹿げてるにもほどがあります

内定が取れるかどうかはいつもその学生次第

上記の他にも、就職氷河期だとか色々ありますが、これらはもともとざっくりとした指標でしかありません。参考値なのです(参考にすらならないかもしれません)

マスコミは報道することが仕事であり、面白おかしく大げさに報道するものなので、真に受けすぎるのは禁物です。

先に挙げた30年前の例はバブルでしたし多少極端ですが、ここ数年(特にリーマンショック以降)であれば大差ないです、差はあっても誤差の範囲です。

そんな外部要因の誤差よりも、就活生としてやるべき施策をきちんとやっているかどうかの方が5億倍重要です

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企業研究は大事な点を抑えればOK!絶対に調べたい3つのポイントを解説します。

気休めではなく、真面目にやっていればそれなりの結果はついて来ます。不安になる気持ちは良くわかりますが、安心して就活術を磨いてください。

少しでも参考にしていただければ幸いです。

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